【WILLERが創る京丹後MaaS】 AIオンデマンド交通「mobi」を体験してきました!

MaaS

京丹後MaaS編

京丹後市でAIオンデマンドシャトルの「WILLER mobi」(以下mobi)の実証実験が行われており、これを実際に体験してきました。2021年3月8日から31日の間指定区間内でmobiは無料で利用できました。

mobiとは?

WILLERが提供するオンデマンドシェアモビリティのmobiは「コミュニティ・モビリティ」というコンセプトで、自宅から2km圏内をカバーする月額5,000円のオンデマンド交通サービスです。利用者はアプリを使って車を呼ぶことができ、10分以内に指定地点に来てくれます。WILLERはmobiについて、マイカーのちょい乗りや徒歩よりも便利な移動手段にすることで移動の総量を増やし、地域の活性化に繋げたいと説明しています。AIルーティングによる効率的な運行と需要の先読みが可能で、移動時間やコストが最適化できるそうです。

 

mobi5つの特徴

1、呼ぶと10分で来る

運行ルートを最適化することで天候に左右されることなく「呼ぶと10分で来る」体制を整えるそうです。

2、定額料金

本会員1人月額5,000円とし、同居家族サブスクリプションとして家族会員1人500円でサービス提供されます。利用家族が増えれば増えるほど一人当たりの価格が下がるので、家族利用ならお得に利用できます。

3、Myドライバーシステム

2km圏内で4~5台の運用を想定しており、顔馴染みのドライバーが運転する「Myドライバー」を作ることで地域の見守りの役割を果たしていくようです。

4、全ての移動ニーズの効率化

個人だけでなく法人や自治体での利用も視野に入れており、将来的には人の移動だけでなく配送・配達などのモノの移動にも取り組みたいとしています。

5、シームレスな移動

2kmを超える移動にはそのほかの公共交通を使ってもらうため、WILLERアプリでの複合検索で連携を進め、シームレスな移動を実現しようとしています。

今後のmobi

WILLERは3月に京都府京丹後市でmobiの実証実験を行っていましたが、2021年5月以降に京都府京丹後市、東京都豊島区、東京都渋谷区の3つの地域で順次サービス開始を目指しています。WILLER単独での展開に加えて、地域にはそれぞれ特性があることから地域オペレーターを募集しようとしています。その場合は「〇〇mobi」という名称で協業していく構想で、様々なサービス事業と連携してオリジナルプランを作っていく予定だそうです。

 

mobi体験レポート

今回私は2021年3月9日にWILLER社が開催した「MaaS Meeting 2021」に参加し、新サービスとして発表されたmobiに興味を持ち、実際に体験してみたいと考えました。そこで京丹後市を通っている京都丹後鉄道宮豊線の峰山駅を中心として3月に行われていた実証実験に参加してきました。3月に行われていたものは実証実験だったため無料でしたが、実際にサービスが始まると先ほど述べたように月額5,000円で利用できます。

峰山駅⇨カフェミツバチ⇨峰山駅

私は今回峰山駅からカフェミツバチとの往復にmobiを使いました。カフェミツバチは峰山駅から徒歩だと25分ほどかかるのですが、車なら5分で到着します。

峰山駅前には駐車場があり、なんと無料で駐車できます。駅前駐車場が無料なんて見たことがなかったので驚きました。自家用車を駅前に駐車するとWILLERアプリを立ち上げ配車設定を行います。目的地を入力し、来て欲しい地点も入力するのですが、このポイントを打つところに少し問題があります。

上に貼ったスクリーンショットを見ていただきたいのですが、私は峰山駅の西口側で「現在地」を出発地点に指定しました。しかしGPSの誤差もあり、出発地点は真逆の東口になってしまっていました。(拡大すると分かるのですが確かに東口にポイントされています。)なぜか逆側に向かうハイエースが見えてこれに気づき、慌てて逆側に向かいことなきを得ました。「現在地」を信じすぎず拡大して地図を長押しし、ピンを打つように利用される方は気をつけてください。

配車予約を確定させると、4、5分ほどで迎えにきていただけました。運転手はベテランドライバーの方で、地元の運転に慣れているような印象でした。実証実験段階だったので助手席にはWILLERの社員の方もおられて、オンデマンド配車のタブレット操作をレクチャーしていました。駅からカフェまでは誰も乗ってくることなく直行できました。

カフェミツバチのランチです。どれも美味しくて大満足でした。映っていませんがクラフトコーラも美味しく、原液は買うこともできます。お土産に1本買ってみましたが、家で炭酸水と割ることで気軽にクラフトコーラを味わえます。

↑その日は2台が運行されていましたが、リアルタイムで場所がわかるようになっていました。

このように駅から歩くと25分、行くなら車しかないけれど駐車場はあるか不安(店の前には2台駐車するスペースがありました。他にも駐車スペースはあるようでしたが確認できませんでした。)な場合mobiを活用すればとても便利だと思います。

帰りの配車もアプリからしたのですが、私たちより前に数組の乗車があったようで、20分ほど待つことになりました。会計を済ましてから配車をしてしまったのですが、もっと効率的にするなら食べ終わる頃に配車予約をして、車が近づいてきたことをアプリで確認したら会計をして店を出るのがいいと思います。

その日はハイエース2台で峰山駅周辺エリアを回っていたようで待ち時間に20分を要してしまったのですが、4台、5台と増えてくると待ち時間10分以内というコンセプトに近づくと思います。

京都丹後鉄道について

mobiを体験することに加えてWILLERが運営する京都丹後鉄道にも乗車してきました。京都の北部を走る京都丹後鉄道は宮福線、宮舞線、宮豊線の3線からなっており、mobiの実証実験が行われていた峰山駅は宮豊線にあります。京都丹後鉄道とMaaSにどんな関わりがあるかというと、アプリ内のQRコードをかざすことで乗車可能なこと、そして将来的にはmobiと連携していく点にあります。

乗車時にリーダーにかざすと乗車扱いになり、降りる時にまたリーダーにQRコードをかざすと登録したクレジットカードから支払いが行われます。

夕日ヶ浦の砂浜と海を見るために往復で利用してみましたが、行きはうまくいったものの帰りはうまくリーダーに読み込まれず、不完全燃焼に終わりました。周りの乗客の方でも使っている方は見当たらず、あまり普及していないように感じました。

しかし、mobiが京都丹後鉄道沿線で普及するとWILLERアプリ内での連携がより強固になるとも思います。アプリ内のQRコード決済で電車に乗り、mobiを呼んで目的地に行く。これら全てがアプリ内で完結すれば海外の進んだ事例として紹介されるようなMaaSアプリに国内で最も近い存在になる可能性があると感じました。それもこれもWILLER TRAINSという鉄道会社をグループに持っているWILLERだからこそできることだと思います。

まとめ

MaaS Meeting 2021に参加して興味を持ち、実際に京丹後市まで行ってmobiや京都丹後鉄道を体験できてとても有意義でした。ラストワンマイル問題を解決する手段として京丹後発信で東京などの都市部にもmobiが広まっていけばこれほど誇らしいことはないし、ぜひ京丹後で成功してほしいと思いました。

ここまで閲覧していただきありがとうございました。まーすとブログではMaaSの実証実験を中心に体験したもののレポートを発信しています。もしよろしければ過去の投稿もご覧ください。

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