PiPPA京都編
PiPPAとは?
PiPPA(ピッパ)は東京、京都、宮崎等でサービス展開されているシェアサイクルサービスです。IoT製品の開発・運営・販売とシェアサイクルサービス(PiPPA)の運営を行う株式会社オーシャンブルースマートがサービス提供しています。
従来のレンタサイクルのように決まった場所から借りて決まった場所に返す仕組みではなく、IoT技術を用いてたくさんある専用駐輪場間ならどこで借りてどこで返してもいいシェアリングサービスとなっています。
【「PiPPA(ピッパ)」の特徴は独自のシェアサイクル専用自転車やアプリの開発、運営・保守までサービス全体を一気通貫で管理し質の高いサービスをお客様に提供することです。】(PiPPA公式ホームページより引用。)
利用方法
STEP1 アプリをダウンロード
App StoreまたはGoogle Playにて「PiPPA」と検索すると専用アプリが出てきますので、ダウンロードします。
STEP2 会員情報登録
「携帯電話番号」「Facebookアカウント」「Googleアカウント」の3種類いずれかから登録できます。
STEP3 支払いプランの選択
利用時間あたりの料金を都度払いする「一時利用」、1ヶ月・6ヶ月・12ヶ月といった長い期間利用する「月額利用」、48時間や72時間といった数日間の旅行に向いている「デイパス利用」の3種類があります。いずれも基本的に先払いなので、クレジットカードなどの支払い方法を登録します。
STEP4 利用開始
最寄りのポートに行き乗りたい自転車を選びます。開錠方法は3種類あり、以下の通りです。
【QR開錠】アプリの下にある「QR開錠」をタップし、自転車のサドル下にあるQRコードをスキャンします。
【タッチ開錠】「QR開錠」の右にある「タッチ開錠」を選び、スマートフォンを鍵にかざすと開錠ができます。
【手動開錠】「QR開錠」をタップすると左下に「手動で番号を入力します」というボタンが現れます。そこに鍵本体のQRコード下に記載されている9桁の番号を入力すると開錠できます。
STEP5 返却
PiPPA専用のポートにて後輪の鍵を手動で施錠し、アプリ画面で利用終了をタップすると返却は完了になります。
利用料金
まず一時利用は基本的に30分100円です。(一部150円の地域もあります。)
月額利用は1,500円で1ヶ月、6,000円で6ヶ月、10,000円で12ヶ月利用可能です。月額利用者は30分以内の利用が無料となっており、超過すると30分ごとに100円がかかりますので、常に30分以内しか利用しない方はとてもお得かと思います。
5時間や24時間といった時間で利用料金が決まっているデイパスはエリアによってさまざまな料金設定がされているためホームページの表のスクリーンショットを掲載します。見にくい場合は公式ホームページよりご覧ください。
実際に利用してみた
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北上してドミール御所南ポートに返却
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竹邑庵太郎敦盛(蕎麦屋)へ
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最寄りの釜座丸太町ポートから北上、さらさ西陣へ
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東へ向かって鴨川沿いを南下、京阪三条駅前ポートに駐輪し徒歩で河原町ショッピング
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阪急京都河原町駅近くのGOOD NATURE STATIONポートで借りようとするもトラブル発生
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京阪三条駅前からイオンモールKYOTOポートに戻る。
まずJR京都駅に近いイオンモールKYOTOにあるポートから今回のPiPPA旅はスタートしました。10時ごろから5時間パスを使ってしまうと帰りまで持たないのでまずは一時利用を使いました。
↑QRコードをスキャンして利用を開始します。自転車から音声が出るのには驚きましたが近未来ぽくて面白いです。
本当は尾張屋の蕎麦が食べたくて最寄りの京都国際マンガミュージアムのポートに向かったのですが、マンガミュージアムは休館日だったため駐輪場に入れず、尾張屋も定休日でした、、、 そこで別のポートに駐輪し、竹邑庵太郎敦盛という別の蕎麦屋に行きました。駐輪できなくても少し移動すると別のポートがあるのもPiPPAのいいところです。
↑少し変わったお蕎麦ですがとっても美味しかったです。お休みだった尾張屋のお蕎麦も美味しいので京都に来られた際はぜひ!
蕎麦屋の最寄りのまた別のポートで自転車を借り、ここから5時間500円のデイパスを利用しました。そこからもっと北上して「さらさ西陣」という銭湯をリノベーションしたカフェに行きました。店の前には駐輪スペースがあり、シェアサイクリング向けでもあります。一時駐輪ボタンを押して施錠し、食事後はまた開錠して鴨川の方へ向かいます。
↑内装もおしゃれでカフェも美味しいです!重くなるので写真があまり載せられず、すみません
鴨川沿いは犬の散歩をされている方、芝生でバトミントンをしている方など、ゆっくりとした空気が流れています。繁華街のすぐそこですが、風を切って自転車を漕ぐとリフレッシュできると思います。
↑前日が雨だったので路面は悪かったですが難なく走ることができました。
京阪三条駅前のポートに自転車を置き、河原町で買い物をしてその先で別の自転車を借りて、、、という計画だったのですが、システムを勘違いして一時駐輪ボタンを押してしまい、京阪三条駅前に一時駐輪している状態にしてしまいました。
そうとも知らず河原町で買い物をしてGOOD NATURE STATIONの駐輪場へ。そこでやっと一時駐輪ではなく利用終了のボタンを押しておかないと別の自転車を使えないことがわかりました。サポートセンターに問い合わせるべきだったのかもしれませんが、歩いて10分ほどの距離だったので京阪三条駅前まで歩いて戻り、一時駐輪状態になっている自分の自転車で京都駅方面に帰りました。
この騒動のせいで5時間パックの時間は過ぎてしまいましたが、30分で100円しか延長料金はかかりません。いい勉強代になりました。
NewsPicksのモビエボ presented by KINTOの第8回放送で理解を深める
南海キャンディーズの山里亮太さんが司会をされているこちらの番組は2021年3月現在で10個の動画が投稿されており、全て無料で見ることができます。第8回はPiPPAが特集されており、株式会社オーシャンブルースマートの経営企画担当・京都支社統括責任者の西本統さんが出演されています。
視聴してまず驚いたのはたった3人で京都のPiPPAを運営されていることです。たくさんあるポートにある自転車の量の偏りを均す作業は外部に委託している部分もあるそうですが、運営側の3人で実際に軽トラで移動させたりしているそうで、大変な作業だろうなと思いました。ポートの増設や自転車のメンテナンスも3人で行っているそうで、少ない人数で運営しているからこそ安価にシェアサイクルが利用できているんだと思います。
ただでさえ多いポート(130箇所ほど?)ですが500から600箇所を目指しているそうで、これからに期待できます。京阪電車とPiPPAは協業関係にあり、まだ奥京都MaaSやことことなびでのコラボはありませんでしたが、ぜひ行って欲しいと思いました。
京阪としても電車の利用者を増やすために自宅から駅、駅から自宅のラストワンマイルが欲しいという想いがあるようで、お互いにウィンウィンな関係だなと思いました。とても面白い番組だったのでぜひみてみてください。
PiPPAの良かったところ・悪かったところ(注意点)
良かったところ
・ポートがたくさんあっていつでもどこでも使える。
下のスクリーンショットのように京都市内にたくさんのポートが用意されており、いつでもどこでも借りたり返したりすることができます。先ほども書いたように運営の西本さん達はこれ以上にポートを増やしていくつもりのようなので、もっと便利になっていくことが予想されます。
・自転車のデザイン・機能がいい。
PiPPAの自転車は白赤の日本カラーです。タイヤはノーパンクタイヤが使われており、パンクの心配なく乗ることができます。3段変速で特に不便なく利用できます。
悪かったところ(注意点)
・営業時間に注意
マンガミュージアムのポートでは運悪く休館日を引いてしまい、駐輪することができませんでした。一応説明書きには利用可能時間は営業日/時間に準じますと書かれているのですが、まさか自分がまさにその日に当たるとは思ってもいませんでした。休業日や営業時間でない時はアプリからポートの表示が消える仕様にしていただけたらもっと便利になるかと、、、(自分じゃ到底出来もしないのにすみません)
・一時駐輪には要注意!
先ほど自分の体験談で少し触れましたが、デイパス利用中に自転車を乗り捨てて別のポートで別の自転車を利用したいなら、一時駐輪ではなく利用終了ボタンを押さなければなりません。
5時間のデイパスが終了してしまうのではないかと思い「一時駐輪」ボタンを押してしまったのですが、正しくは「利用終了」ボタンです。そうしないと別の自転車を使おうとした時、1アカウントで2台の自転車を使おうとしていることになります。PiPPAの仕様上2台同時に利用はできません。
・無灯火には要注意!
夜になると自動で電気がつく自転車を普段つかっているので、危うく無灯火で運転してしまうところでした。サイトのよくある質問コーナーに行ってもライトの付け方は載っておらず、一瞬戸惑いましたがやり方は下記の写真の通りです。
・5時間500円はお得だけどもう少し伸ばしていただきたい!
先ほどあげたデイパス利用料金表を見ていただきたいのですが、東京は300円で24時間利用できるのに対し、京都は500円で5時間です。京都のその次は1200円で48時間に飛んでしまいます。いろいろ相場の問題もあると思いますが、5時間と48時間の間をぜひ作っていただきたいです。朝の10時ごろに活動を開始したとしてもお茶をする時間にはパスの時間が切れてしまい、夜ご飯まで持ちません。
まとめ
初めてシェアサイクルというものを利用したのですが、これだけたくさんのポートが用意されていると借りるのも返却するのも敷居が低く、とても利用しやすかったです。何より運営側の方々のコストカットのおかげで低価格が実現しており、30分100円で気軽に利用できます。
MaaSが担おうとするラストワンマイルに現在最も近いモビリティなのではないでしょうか。
残念ながらまだ市内でPiPPAを利用している方を見る機会は多くないのですが、これからポートが増えていくと自然と利用者の方も増えるのではないかと思いますし、コロナ禍で自転車はとても注目されている分野だと思います。
渋滞が慢性化しているフランスのパリでは自転車専用レーンが作られたり、中国でも車道と同じ太さの自転車レーンが設けられたりしています。パリの人たちは地下鉄での密を防ぐために自転車を利用する人が増えたそうです。
京都市に関して問題を挙げるとしたら市バスの混雑です。外国人観光客が多い時期だと大きなスーツケースを持った観光客がたくさん乗ってくるため、通勤通学の京都市民がバスに乗れないという問題がコロナ前は発生していました。そこでPiPPAという選択肢が増えると、移動手段の分散ができるため各々時間の有効活用ができるようになるかと思います。
シェアサイクルを初めて利用してみてこれからの時代に必要なモビリティだと感じたので、もっと利用して交通の中の自転車について考えていきたいと思いました。
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